Curious Cat

RAYCRISIS

Notes 3

ラベンダーの咲く庭 - Lavande Bleu -

漆黒の闇に散りばめられたラベンダーの花々
軌道という風に吹かれて揺れている虚ろな思惑
求めても得られない何かを埋めるように
存在という未知のかけらが消えてしまわないように

どんなに愛しても
目に映るものは全ては幻
差し延べた指先に残った
感触だけが真実

あなたを手に入れるために始めたことなのに
いつの間にかあなたをどんどん失っていく
愛があればどんな痛みでも堪えることの出来た
あの頃の私をどうか探さないで

全ての宇宙は私の庭
その花びらの一つに棲むあなたへ向けて
林檎の刺さる矢を放った
迷って、迷って、迷って
たどり着いたときには
凍てついていた矢

ラベンダー・ブルーのような強い光で
私を捉えて離さない隙間のない時間
神代の昔から計算され尽くした配置
狂わせる時は今、
そしてその鍵は私の左手の中にある

二人はまるで非現実な恋人
無重力の上をさまよい歩く
外からは誰にも見えない
なぜなら二人は
はじめから存在しないから
存在するのは
爪の間に残る掻き毟った後のシーツの切れ端

硝子の靴を履く度に
赤く染められてゆく白い指先
それがどんなに軋んでも
私は履くのを止めることができない
いつか高熱のあまりにとけて
私の足に張り付いて
私の身体の一部になるまで

二人はまるで非建設的な恋人
産むこともなく創ることもない
銀河系のあらゆる全てのものを
壊すためだけに結びついただけの+と-
流れる磁力はいつも逆回り
二人が離れたら破壊は収まるだろう
だけどその瞬間 時は止まり
決して元に戻ることはない

過去も未来も何もない空間
それは再び00から始まる
陣地とりゲームのように
すべてを点と線で結んだら
新しい扉を開けて
たった一つの種を植えよう
生命の風が吹く場所 - Vit-Symty -

深く蒼くあてのない鍵
甘く流れるかげりない鐘
ゆるく低くなだらかな空
けむる稜線 古代の息吹

月と星に囲まれながら
激しく揺れる心の狭間
失われた時を彷徨いながら
細く広がるはてしない道

風は夢を追いかけながら
優しく迷い私を運ぶ
土の匂い木々のざわめき
燃える地平線 近づく夜明け

開けゆく大地 解き放つ血潮
天命の鼓動 永遠の奇跡

妖しく波打つ記憶の岸辺
熱く色めく未曾有の原理
遠く群れなす不惑の隆起
強く輝く固牢の誓い

長い年月をかけて辿り着いた
選ばれた貴い場所
神が最初に根を降ろした
ここが生命の風が吹く場所

輪廻は巡り
漲る予感
降りしきる光の中
新しい命は刻み込まれる

空と大地は溶け合いながら
潔く貫く揺るがぬ眼差し
アレンジCD『rayons de l'Air』のブックレットに載っているものです。
「Lavande Bleu」は仏語、「Vit-Symty」は英語の歌アレンジです。ブックレットには“収録されている歌詞が、一部異なっている場合があります”と書かれているので、これは訳というよりは原詩だと思います。
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